フランスの奴隷兵の使用はなぜかフランスでは美談である

フランスが第一次世界大戦中に植民地から強制的に徴用した兵士を使って自国の領土取り合戦のコマとして使ったことは有名であるが*1、フランス国民の多くはこれを、高額の報酬にひかれたフランスの傭兵か彼らは愛国心でフランス軍に進んで入隊したものであると思っているのです。それもそのはずで、フランス政府は戦争が終了した時にうまく外国人の傭兵たちを持ち上げることで彼らを英雄におだて、メディアはその忠誠を称え、そのイメージは商品広告に使用することで、生き残った彼らを優遇したのです。一方で死んだものは口なしですから、文句も言えず泣き寝入りするだけです。

英雄としておだてられた生き残りは

「フランスは我々の祖国だったのであり、フランス軍の兵士としてフランスのために戦えたことはこ我々の最大の誇りだ」

などの発言を繰り返しました。このような一部だけを金と名誉で引っ張りあげてうまく広告塔として活用することで、植民地の兵士を奴隷のように戦争に投入した野蛮な行為はなぜか英雄的な行為にすり替えられたのです。現在のフランス人に”彼らのことを申し訳なく思ってないのか?”ときいてもたいていは”誇りに思ってる”などと悪びれた様子もない回答が返ってくるのには呆れるばかりです。フランスほど歴史を学ばない恥知らずな国を私は知りません。

 

*1:第一次世界大戦では約55万の植民地兵がフランス戦線に動員